前立腺癌 ホルモン療法の副作用(私の体験談)~10か月めの感想

ホルモン療法の体験談

前立腺癌ホルモン療法の10カ月めで、私が感じた副作用についてまとめます。

私は前立腺癌の「陽子線治療」と「ホルモン療法(内分泌療法)」を併用して行っています。

ホルモン療法(内分泌療法)は、陽子線治療を行なう半年前(昨年の8月)から始めたので、この5月で10ヶ月が経過しました。

PSAの値は0.009(4月、陽子線治療完了後1ヶ月)、
その後に 0.006(6月、陽子線治療 完了後3ヶ月)と順調に下がっていました。

カズヤス

しかし、この時点までホルモン療法(内分泌療法)は、いろいろな副作用があって私にはつらいものでした。

副作用がつらいなら薬を変えてみましょうか?

ホルモン療法の副作用でつらそうな私を見て気の毒に思ったのか、H医師が

H医師

薬を変えてみましょうか?
と言ってくれました。

ホルモン療法(内分泌療法)の注射は従来どおり3ヶ月おきで継続するが、毎日の飲み薬は変えることも出来るというのです。
これもPSAの値が順調に下がっているからだそうです。ありがたいことです。

カズヤス

副作用が楽になるのなら、ぜひ薬を変えてください。

と私からもお願いして薬を変えることになったので、これまでに私が感じた薬の副作用について、まとめておきたいと思います。

前立腺癌ホルモン療法の
一般的な副作用
注射薬の副作用
飲み薬の副作用
男性更年期障害の主な症状(参考)
私が感じた副作用
などに分けて書き、私が感じている症状は赤字にしておきます。




前立腺癌ホルモン療法の一般的な副作用

前立腺癌ホルモン療法の一般的な副作用として、次のような多くのものがあり、女性の「更年期症状」と似ていると言われます。

前立腺癌ホルモン療法の一般的な副作用

  • ほてり(ホットフラッシュ)
  • 発汗
  • 頭痛
  • 肝機能障害
  • 性欲減退
  • 勃起障害
  • 女性化乳房、乳房痛
  • 精巣萎縮
  • 貧血
  • 骨粗鬆症
  • 肥満
  • 糖尿病
  • 心血管疾患
  • 筋肉減少
  • 認知機能の低下
  • うつ傾向



前立腺癌ホルモン療法 注射薬の副作用

前立腺癌ホルモン療法の注射薬として、私は3ヶ月に1度「リュープリン」を使用しています。

ホルモン療法 注射

実際に私が打った注射


リュープリンの一般的な副作用として次のものがあげられています。
前立腺癌ホルモン療法 注射薬の副作用

  • 発汗・ほてり
  • 貧血
  • 肝機能障害
  • 注射部位反応(疼痛、紅斑、かたまり)が生じる
  • 脂質異常
  • フレアアップ現象(投与初期の腰痛、排尿困難、急性尿閉など)
  • 骨塩量の低下




前立腺癌ホルモン療法 飲み薬の副作用

前立腺癌ホルモン療法の飲み薬として、私は毎日「ビカルタミド」を服用していました。

ビカルタミド

私が飲んでいた薬


ビカルタミドの一般的な副作用として次のものがあげられています。

前立腺癌ホルモン療法 飲み薬の副作用

  • 乳房腫脹
  • 乳房圧痛
  • ほてり
  • 勃起力低下
  • 腎機能障害
  • 血尿
  • 夜間頻尿
  • 皮膚そう痒
  • 発疹



男性更年期障害の主な症状(参考)

前立腺癌のホルモン療法は、体内の男性ホルモンを急激に減少させる治療方法のため、その副作用は、男性更年期障害の症状とよく似ているそうです。

男性更年期では血液中の男性ホルモン( テストステロン)の量が大幅に低下して次のような症状が現れます。

男性更年期障害の主な症状

    一般症状
     体力低下、疲れやすい関節痛、食欲減退、嘔吐、腹痛、便秘、体重低下、筋肉の縮小

    精神的症状
     神経質、イライラ、不安、不眠症、めまい、集中力低下、記憶障害、うつ、意欲低下、社会性低下、自殺願望、孤独感

    血管運動
     ホットフラッシュ、冷え性、発汗、心拍数の増加、頭痛

    泌尿機能
     放尿力低下、突然の尿意(夜間でも)、放尿困難

    セックス
     性欲低下、勃起不全、射精障害、性的思考の減退

    社会生活への影響(参考)
     ・体調不良で本来の能力が出せないことがある
     ・周囲とのアツレキが生じやすい
     ・職場では役職を降格されることがある など

前立腺癌ホルモン療法 私が感じた副作用

前立腺癌ホルモン療法を行った10ヶ月目までに私が感じた副作用は、上記に赤文字で記入したとおりです。具体的には・・・

1)一番つらいのは関節痛で、大きな関節(股関節、肩関節など)の可動範囲が狭くなって、その範囲を超えるとかなり痛みます。
▶座った状態から立ち上がるとき、車から降りるとき等はゆっくり動かねばなりません。

2)体がポッチャリして(肥満)、乳房が少し膨らんできました(乳房女性化)。
▶プールに行くと少し恥ずかしいです。

3)腕や足の筋肉がなくなり(筋肉減少疲れやすくなりました。
▶ウォーキングは5000歩程度で一休み、10000歩でフラフラです。

4)素敵な女性を見てもなんとも思わなくなりました(性欲減退

5)精神的にイライラしていることが多いと思います。
▶長年の友人と言い争いになったことがありました。(周囲とアツレキ

6)このブログを書くのに時間がかかるようになりました。(集中力の低下

などです。

カズヤス

腕や足の筋肉減少への対策として、水泳や水中ウオーキングを行っていますが、関節痛(股関節、肩関節)があるため、水中で「痛ててて・・」とつい声を出してしまいます(笑)

前立腺癌 ホルモン療法の費用(3割負担)

今回の治療で、病院と薬局に支払った費用は次のとおりです。

支払先 今回の金額
病院に支払った診察費用
15,780円
薬局に支払った保険調剤費用
1,160円
合計
16,940円

ホルモン療法だけでの治療費用累計は次のとおりです。

支払先 累計の金額
病院に支払った診察費用
81,800円
薬局に支払った保険調剤費用
21,960円
合計
103,760円

前立腺癌 ホルモン療法 副作用の記録 ~10ヶ月めのまとめ

私が感じている副作用は、上記のように「男性更年期障害」の症状とよく似ているようです。

関節痛は運動や家事に消極的になるなど日常生活にも影響が出ます。

また手足の筋肉減少は、いわゆる「寝たきり老人」になる可能性もあるので不安を感じます。

カズヤス

ただし、私の場合はホットフラッシュ(急なほてり、発汗)、記憶障害、うつ、意欲低下などを感じていないだけ日常生活にも影響が少ないのが「幸いなこと」だと前向きに考えるようにしています。